2004 ・・・秋・・・洛西大原野

フジバカマは以前は川の土手などで良く見られましたが、最近は河川改修や農作業の変化で絶滅し、環境省の絶滅危種2類に指定され、京都府は絶滅寸前種に指定されています。

これは、大原野神社の近くにある願徳寺というお寺さんに咲く園芸種のフジバカマです。

そのフジバカマに渡りをすることで有名なアサギマダラという蝶々が栄養補給のため花の蜜を吸っている写真です。
 
    本間  隆

10月15日(金)晴れ 大原野の西山の麓にある願徳寺の山門の前に咲いている2株のフジバカマに南に移動する途中のアサギマダラが数十頭吸蜜したり飛翔しているのに出会いました。
アサギマダラ(マダラチョウ科)
開長:約10cm
はねの中央部に薄い空色(あさぎ色)の部分がある。

アサギマダラは長距離を移動することで有名で、春から夏にかけて北へ移動し、秋から冬にかけて南へ移動します。移動調査のため、はねにマーキングし行動範囲を調べます。

これまで種子島から福島県白河まで1200km、また鹿児島から奄美大島まで、
日本でマーキングしたものが台湾で観察されています。
フジバカマは万葉集に読まれている秋の七草のひとつで奈良時代に中国から観賞用としてはいってきたものが野生化した植物と言われています。

また、「香りの草花」と言われ昔お公家さんが十二単の袖にしのばせた草花です。

 萩の花 尾花 葛花 撫子の花
    女郎花 また藤袴 朝顔の花

          山上 憶良
藤袴とアサギマダラ